培養肉技術から生まれた、身体を育む培養液エナジードリンクをつくる
A cultured energy drink
培養肉技術から生まれた、身体を育む培養液エナジードリンクをつくる
培養肉作りの経験から、身体の細胞に必要な栄養素で設計する「培養液エナジードリンク」づくりに取り組むプロジェクトA cultured energy drink。バイオ研究を敷居が高くない身近なものに感じてもらうことを目指しています。
そんな彼らは今回のナナナナ祭2024で「培養液エナドリスタンド」を実施。訪れた方々に、食品由来成分でスパイスの風味が美味しいドリンクを味わってもらいました。当日の様子をA cultured energy drinkの田所がレポートします。
私たち「培養液エナジードリンク」は、渋谷のどこかにある研究室で、培養肉の研究に取り組んでおり、バイオ研究を通じて食糧危機の解消や医療の発展を目指す未来志向の研究者たちの集まりです。細胞を育てるプロの私たちは、細胞に良い成分をたくさん知っています。
そこで、ある日ひらめきました。「細胞に良い成分でエナジードリンクを作ったら、細胞レベルで身体に良いエナジードリンクができるんじゃない?」ということで、100BANCHでは細胞培養技術を活用したエナジードリンクを提供しています。
去年のナナナナ祭で初めて登場し、大好評だった培養液エナジードリンク。今年もナナナナ祭で再び皆さんにお届けしました。細胞も人も元気にする、新しいエナジードリンクの取り組みをぜひ覗いてみてください。
さて、今回提供した培養液エナジードリンクはどんな味がするのでしょうか?細胞を育てるのに必要な栄養素はグルコースやミネラル、アミノ酸など。これらを細胞にベストな割合で配合すると、培養液が完成します。
気になるその味は…
ミネラルとアミノ酸のえぐみ、そして少量のグルコースによるほんのりとした甘みが加わり、まるでマズい経口補水液のような味わいになります。このままではお客さんに喜んでもらえません。
そこで登場するのが「スパイス」です。実はインドの人々は世界で最もガンになりにくいと言われており、最近の研究では植物の成分が身体に様々な良い作用をもたらすことがわかっています。例えば、大豆のイソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに分子構造が似ていて、大豆を食べると肌が綺麗になると言われています。
私たちは、細胞に良いとされる様々なスパイスからエキスを抽出し、さらにクローブやオールスパイスのようにコーラの風味を持つスパイスを加えることで、細胞に良いエナジードリンクを作りました。去年も遊びに来てくださった方々が多く、今年は「よりおいしくなった!」とのお声をいただきました。
これからもスパイスの研究を深めながら、研究技術を身近に楽しめる培養液エナジードリンクの開発を進めていきます。今後も進化し続ける私たちのエナジードリンクを、ぜひ楽しみにしていてくださいね!
今回のナナナナ祭展示にあたり、去年から変わったとても嬉しいことが一つあります。今年のナナナナ祭へご来場いただいた方はお気づきかもしれませんが…
なんと、バイオをテーマにするプロジェクトが増えたんです!今回の展示は、私たちを含めて4つのプロジェクトが共同展示を行いました。(※Pxcell、AgriBioPods、BioCraftも面白い記事を書いているので、ぜひご覧ください!)
普段は研究に没頭している私たちも、100BANCHで活動する傍ら、いろんな雑談をしています。その中でいつも感じていたのは、「バイオ研究って本当に面白いのに、敷居が高く感じられて、その面白さが伝わりづらい!」ということ。そこで私たちは、「研究を研究だけで終わらせない」という考えに至りました。
それは、まるで私たちの普段の生活に溶け込んだような「わたしのバイオ」を実現すること。近未来でバイオ技術が日常に浸透したら、どんなプロダクトが生まれるだろう?という一つのシミュレーションです。
堅苦しくなく、研究として見えるだけでなく、アートや生活の一部としても見えるような研究成果を目指しました。この新たな【カタチ】を示すことができたのは、100BANCHで出会ったバイオ系プロジェクトとナナナナ祭に一緒に挑戦したからです。
これからも私たちは、バイオ研究が渋谷発のストリートカルチャーになるように、そして100BANCHが何かを追求して研究する挑戦者たちの居場所になれるように、努力していきます。目指すは100個のバイオプロジェクト、100 BIO BANCHです!